setファイルの扱い方 — 変えてよい入力と、触ってはいけない入力

19 9月 2026, 08:01
Kenichiro Sakamoto
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setファイルは提案ではありません。見せられた結果を生んだ、その特定のパラメータの組み合わせそのものです。手を入れるたびに、あなたの口座はその記録から離れていきます。「EAが期待どおりでなかった」と言う人の多くは、売り手が一度も検証していない設定を回しています。

読み込んだら、何も変えない
最初の一手は「配布されたsetファイルを読み込んで、そのまま放っておく」です。当たり前に聞こえますが、ほとんど誰もやりません。どのEAにも、明らかに間違って見える入力値が必ず一つあるからです。広すぎる損切り、厳しすぎるフィルター、臆病すぎるロット規則。そしてその入力値こそ、あなたが流し読みした結果の中には現れていない期間を、その戦略が生き延びた理由であることが多いのです。

変えてよい唯一の入力はリスク
ポジションサイズはあなたのものです。残高と、耐えられるドローダウンで決まるものであって、戦略のロジックとは無関係です。それ以外はすべて戦略の一部です。ロットやリスク率は自由に変えてよく、エントリー・決済・フィルター・時間帯のパラメータは、一文で理由を言えない限り固定として扱ってください。

一度に一つ。でないと何も学べない
3つのパラメータを調整して結果が良くなったとき、あなたはどれが効いたのか、2つが効いて1つが害だったのか、それとも単に相場が変わっただけなのかを知りません。数週間を費やして、情報をゼロしか得ていないことになります。入力は一つだけ変え、意味のある取引件数が溜まるまで回し、次に手をつける前に何が起きたかを書き留めてください。

原本と変更ログを残す
売り手のsetファイルは元の名前のまま無傷で保存し、絶対に上書きしないこと。派生版にはそれぞれ別名を付け、「何を変えたか・なぜ変えたか」の1行を添えます。半年後に挙動がおかしくなったとき、「自分は結局何を変えたのか」に答える方法は、その時点で書いてあったことだけです。記憶は記録ではありません。

ブローカーが違えば、setファイルも違う
銘柄の接尾辞、契約サイズ、ストップレベル、スプレッド特性、スワップ——すべてブローカーごとに違います。あるブローカーのXAUUSDで調整されたsetファイルは、別のブローカーのXAUUSD.mでは異なる損切り幅を要求するかもしれません。これはEAの不具合ではなく、そもそもブローカー非依存ではなかったパラメータです。ロジックを疑う前に銘柄仕様を確認してください。

自分で最適化するのは、たいてい負ける道
資産曲線が美しくなるまでオプティマイザを回すと、テストした過去そのものにだけ適合し、他の何にも当てはまらないsetファイルができます。パラメータの数が多いほど、期間が短いほど、これは確実になります。それでも最適化するなら、オプティマイザに見せない期間を取り分けて、そこで結果を確かめてください。自分を生んだデータでしか通用しない設定は、設定ではありません。

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