EAは1本か、ポートフォリオか — 判断を分ける2つの問い

17 9月 2026, 10:00
Kenichiro Sakamoto
0
4
EAを1本回している人は、遅かれ早かれ「4本にすべきだろうか」と考えます。誠実な答えは、分散投資の理論よりも、地味な2つの問いで決まります。そのEAたちは本当に違うタイミングで負けるのか。そして、何かおかしくなったとき、まだ何が起きているか自分で判別できるのか。

EA4本は、戦略4つではない
市販EAの大半は、ひと握りの発想の変奏です。トレンドフォロー、レンジ内の平均回帰、セッション始めのブレイクアウト、そしてグリッドによる建て直し。相関する通貨ペアでトレンドフォローを4本買っても、分散したことにはなりません。同じ賭けを4倍にして、バックテストの見た目を滑らかにしただけです。判定基準は保有商品の数ではなく、それぞれの最悪の週が別々の週に来るかどうかです。

相関は利益ではなく、ドローダウンに現れる
2本のEAが何か月も無関係に見えていて、肝心の1日に一緒に負けることがあります。両者を痛めつけるものが同じだからです。窓開け、スパイク、中銀のサプライズ、スプレッドの急拡大。2本目を足す前に、「どんな市場イベントなら両方が痛むか」を考えてください。「片方が上がっているとき、もう片方は下がっている」という場面を具体的に言えないなら、それは2つ目のエンジンではなく、ただの重りです。

誰も言わない証拠金の問題
1つの口座で4本回すということは、それぞれが「他の3本が削り得る残高」に対してロットを計算しているということです。EA Aのドローダウンは、EA Bの相対リスクを静かに引き上げます。どれか1本でも証拠金を食う建て方をしていれば、単体では誰も暴走していないのに、組み合わせだけでマージンコールに届きます。口座を分けるか、EAごとに上限を切るかで解決します。祈っても解決しません。

切り分けは指数的に難しくなる
1本なら、負け月の原因候補は1つで、ログを読めば済みます。4本なら、どれが原因か、互いに干渉していないか、ブローカー側の問題ではないか、まで詰める必要があります。ほとんどの人はその作業をやりません。だから全部まとめて止め、良かったものまで一緒に失います。監査できない複雑さは、高度さではありません。

妥当な順番
まず1本を、その平常運転が分かるまで回します。普段の取引件数、普段の連敗の長さ、悪い週の見え方。これには数週間ではなく数か月かかります。そのうえで、違う銘柄を、違う時間帯に、違う仕組みで取引する2本目を、自分が妥当と思うサイズの半分で足します。合計リスクは1本のときと同じに保ってください。2本目の目的は曲線を安定させることであって、エクスポージャーを倍にすることではありません。

1本が正解である場合
口座が小さいなら、EAを足すことは主に負け方を増やすことです。数千通貨単位を下回ると、複数商品にまたがってリスクを適切に表現するにはロットの刻みが粗すぎますし、どのEAも同じ証拠金を奪い合います。理解しているEAを1本、耐えられるサイズで回すほうが、追えない4本よりも優れたポートフォリオです。

当社の売上上位3本: GOLD NEURON (AI) https://www.mql5.com/ja/market/product/187329 · ATLAS PORTFOLIO https://www.mql5.com/ja/market/product/182751

公開しているバックテストには期間・残高・設定を明記し、フォワード口座は掲載箇所すべてでデモ口座と明記しています。一覧はこちら: fxea365.com/ea/ranking