MovingAverageDeviationBandsMT5
- インディケータ
- Chishi Suginio
- バージョン: 1.5
- アップデート済み: 19 1月 2026
MAD Bands(Moving Average Deviation Bands)
MAD Bands は、価格に対するボラティリティの挙動を移動平均との関係から視覚的に確認したい場合に利用することを想定しています。
MAD_Bands (MQL5版) パラメータ解説
このドキュメントでは、各設定項目(Inputパラメータ)について、MT5のパラメータ入力画面を解説します。
Group: Main (基本設定)
Period
- 初期値: 20
- 解説: 移動平均線(Mid)やバンド幅の計算に使用するローソク足の本数です。数値を大きくすると線が滑らかになりますが、反応は遅くなります。
Shift
- 初期値: 0
- 解説: インジケータの描画位置を左右にずらします。通常は 0 です。
Center Method
- 初期値: EMA
- 解説: 中心線(Midライン)の計算ロジックを選択します。
- SMA : 単純移動平均
- EMA : 指数平滑移動平均(直近重視)
- WMA : 加重移動平均
- SMMA : 平滑移動平均(長期目線)
- ZLMA : ゼロラグMA(反応が早い)
- TMA : 三角移動平均(滑らか)
- Median : 中央値(ヒゲを無視する特性)
Applied Price
- 初期値: Close
- 解説: 計算に使用する価格データです(終値、始値など)。
Deviation Method
- 初期値: Max
- 解説: バンド幅の決定ロジックを選択します。
- BB : ボリンジャーバンド(標準偏差)
- ATR : ケルトナーチャネル(ATR)
- MAD : 中央値絶対偏差(異常値に強い)
- QSigma : 分位点シグマ(統計分布ベース)
- Blend : 標準偏差とATRを混合
- Max : 標準偏差とATRの「値が大きい方」を採用
Group: Deviation Settings (偏差設定)
Deviation Multiplier (Global)
- 初期値: 1.0
- 解説: 計算されたバンド幅全体に対する倍率です。全体的にバンドを広げたい場合は 1.0 より大きくします。
ATR Period (if used)
- 初期値: 14
- 解説: Deviation Method で ATR , Blend , Max を選択している場合に使用されるATRの期間です。
Blend Weight (0=StdDev...1=ATR)
- 初期値: 0.5
- 解説: Deviation Method が Blend の時の配合比率です。 0 で標準偏差100%、 1 でATR100%となります。
Group: TailRisk (テールリスクガード)
Use one-sided CVaR guard
- 初期値: false
- 解説: テールリスク(急変)ガード機能を有効にするかどうかのスイッチです。
Tail window (N)
- 初期値: 100
- 解説: リスク評価のために参照する過去の期間(ローソク足本数)です。
Tail alpha (worst 10%)
- 初期値: 0.10
- 解説: 上位何%の変動をリスクとみなすかの感度設定です。数値を小さくする(例: 0.01)と、めったに起きない大暴落のみに反応します。
Tail weight (beta)
- 初期値: 1.0
- 解説: 検出されたリスク幅をバンドに反映させる際の強さです。
Up tail base / Up tail alt (max)
- 初期値: High - Open / High - Close
- 解説: 上側バンドを広げるための「上昇方向のリスク(急騰幅)」を、ローソク足のどの部分(ヒゲや実体)で計測するかを定義します。
- 2つの設定(BaseとAlt)のうち、値が大きい方が採用されます。
- High - Open : 始値から高値までの上昇幅。
- High - Close : 終値から高値までの上昇幅(上ヒゲ)。
- Open - Low : 始値から安値までの下落幅。
- Close - Low : 終値から安値までの下落幅(下ヒゲ)。
- ※通常は「上昇リスク=高値までの距離」を測るため、デフォルト設定が推奨されます。
Down tail base / Down tail alt (max)
- 初期値: Open - Low / Close - Low
- 解説: 下側バンドを広げるための「下落方向のリスク(急落幅)」を定義します。
- 同様に、2つの設定のうち値が大きい方が採用されます。
- デフォルトでは、下方向への突き抜け(安値までの距離)を重点的に監視します。
Group: Levels (表示ライン設定)
Visible ±1sigma 〜 5sigma
- 初期値: true
- 解説: 各バンドラインを表示するかどうかの設定です。
±1sigma 〜 5sigma
- 初期値: 1 , 2 , 3 , 4 , 5
- 解説: 各ラインの偏差倍率を設定します。
設定例
以下は、 Center Method と Deviation Method の組み合わせ例です。
1. クラシック・ボリンジャーバンド設定
一般的に普及しているボリンジャーバンドと同じ挙動にする設定です。
- Center Method : SMA
- Applied Price : Close
- Deviation Method : BB
- Period: 20
2. ケルトナー・チャネル設定
トレンドの強弱をATRで測る、ケルトナーチャネルです。
- Center Method : EMA
- Applied Price : Typical (または Close)
- Deviation Method : ATR
- Period: 20
- ATR Period: 20
3. 高反応スキャルピング設定
価格追従性を高め、かつ急激な変動(ヒゲ)によるバンド拡大を抑える設定です。
- Center Method : ZLMA (または EMA)
- Deviation Method : MAD (中央値偏差)
4. ロバスト・トレンドフィルター設定
ダマシを極力減らし、大きなトレンド発生時のみバンドブレイクを狙うための保守的な設定です。
- Center Method : Median
- Deviation Method : Max (ボリンジャーとATRの広い方)
- Use one-sided CVaR guard : true
5. 統計的厳密&ショックガード設定 (Quantile + TailGuard)
普段の変動は統計的に厳密な Quantile Sigma で捉えつつ、100本に1回レベルのブラックスワン級の変動(ファットテール)が起きた時だけ、Tail Risk 機能でバンドを強制的に広げて防御します。
- Center Method : Median
- Deviation Method : Equivalent Sigma from Quantiles (統計的厳密)
- Use one-sided CVaR guard : true
- Tail alpha: 0.01 ~ 0.05 (100本に1回) あるいは(20本に1回)レベルの異常事態のみを検知対象とする。大きくしすぎるとメリットが減ります。
- Tail weight: 2.0 ~ 3.0 もし異常を検知した場合、バンドを通常の[Tail weight]倍の強度で広げる事で安易な逆張りタッチを回避します
