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10日午前の東京外国為替市場で円相場は続伸した後、伸び悩んでいる。12時時点では1ドル=121円57~59銭と前日17時時点に比べ1円14銭の円高・ドル安水準で推移している。きょうは事業会社の決済が集中する5・10日(ごとおび)で、121円台前半では国内輸入企業などから戻り待ちの円売り・ドル買いが出たようだ。中値決済に絡む円売り・ドル買いが一巡した後、円は121円台半ばでもみ合っている。
今は、原油相場の一段安や米ダウ工業株30種平均の下落を受け、リスクオフ(回避)ムードが強まった。「低リスク通貨」である円の買い、ドルの売りが入った。「円の売り持ち高を積み上げていた投機筋が、持ち高調整のために円買い・ドル売りを入れた」(国内銀行)との声もあった。日経平均株価の下落も、円相場の支えになった。
9~12時の円の高値は121円28銭近辺、安値は121円72銭近辺で、値幅は44銭程度だった。
円は対ユーロで小幅に反発した。12時時点では1ユーロ=133円86~89銭と同8銭の円高・ユーロ安で推移している。朝方は安く始まったが、対ドルでの円高が対ユーロにも波及した。
ユーロは対ドルで続伸した。12時時点では1ユーロ=1.1010~13ドル近辺と同0.0095ドルのユーロ高・ドル安水準で推移している。投機筋が持ち高調整のユーロ買い・ドル売りを入れたとの観測があった。欧州中央銀行(ECB)は先週に決定した追加緩和策が市場の期待に達しなかったため、ユーロの売り持ち高を解消する動きが出やすい状態が続いている。