日本株2万円目前、輸出や建設広く高い-米統計好感、政策期待感も

日本株2万円目前、輸出や建設広く高い-米統計好感、政策期待感も

26 11月 2015, 10:49
Kadze
0
131

26日午後の東京株式相場は、日経平均株価が2万円目前まで上昇。耐久財受注など良好な米国経済統計が好感されているほか、軍機撃墜をめぐるロシア、トルコ関係の緊張に対する過度な懸念後退、国内の根強い政策期待もある。輸送用機器や精密機器など輸出関連株の一角、建設や小売株が高い。前日の下げを主導したその他金融、保険など金融株も見直されている。

午後1時21分時点のTOPIXは前日比12.19ポイント(0.8%)高の1606.86、日経平均株価は13483銭(0.7%)高の1万998241銭。ただ、大阪取引所の日経平均先物は2万円を付ける場面が何度かあったが、現物は大台に乗せ切れずにいる。

米商務省が25日に発表した10月の製造業耐久財受注は、航空機を除くコア資本財が前月比1.3%増とここ3カ月で最大の伸びとなり、市場予想の0.2%増を上回った。新築一戸建て住宅販売は前月比10.7%増の495000戸と、伸び率は2014年8月以降で最大。販売されたものの、着工していない住宅は177000戸に増え、07年7月以来の高水準となっている。21日終了週の米新規失業保険申請件数は、前週比1万2000件減の26万件と1カ月ぶり低水準だった。

ロシア軍航空機が2425日のトルコの軍用機によって撃墜に対して、ロシアのプーチン大統領は、ますますとシリアの軍事基地を強化すると同時にトルコへの非難を強めた。しかし、北大西洋条約機構、(NATO)加盟国であるトルコへの軍事的報復は拒否した。

一方、今日の米国市場は感謝祭の祝日で休場される。 27日、ブラックフライデーは実質年末商戦の開始であるとなっている。国では、取引終了後に一億総活躍国民会議が開催され、緊急に行われるべき対策が議論される。

また、国内政策面で三菱UFJモルガン・スタンレー証券投資情報部の吉越昭二シニア投資ストラテジストは、日本銀行による指数連動型上場投資信託(ETF)の「残りの買い入れ余力は2600億円くらいしかなく、昨日の額で計算すると、あと7回ほど。このままで新年に突入し、株価が下がった場合を考え、日銀はETFの枠を増やす可能性もある。日米欧の各中央銀行の政策への期待がある」と話している。日銀は25日、ETFを362億円買い入れた。

きょう午後のドル・円相場は1ドル=1225060銭台で推移、前日の日本株市場の終値時点12238銭からはやや円が軟調。アジア株は、香港や台湾、韓国が高い半面、タイは軟調。

東証1部33業種は建設、保険、その他金融、情報・通信、輸送用機器、精密機器、小売、非鉄金属、電気・ガスなどが上昇。パルプ・紙、石油・石炭製品、繊維は下落。売買代金上位では旭化成、KDDI、パイオニア、小野薬品工業、かんぽ生命保険、長谷工コーポレーション、日揮、コーセーが高く、ミネベアや日東電工、ジャパンディスプレイ、シャープは安い。ミネベアなどの下げは、米アップルがスマートフォンに有機ELパネル採用すると26日付の日本経済新聞朝刊が報じ、液晶関連製品、部材需要の後退が懸念されている。対照的にアルバックや保土谷化学工業、ダイニックなど有機EL関連は急伸。

 

それを友達とシェアしてください: