ドル119円前半でもみあい、株高が下値サポート要因に

ドル119円前半でもみあい、株高が下値サポート要因に

16 10月 2015, 14:55
Kadze
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午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場午後5時時点に比べ、ドル高/円安の 119円前半だった。株価以外に目立った手がかり材料がなく、午後は方向感なく推移し た。

朝方118.8090円付近で推移していたドル/円は、株高を支えとしてじり高 で推移。午前11時頃にかけて119.25円まで上昇した。ただ、その後は手がかりを 欠き、正午を挟み119円前半でもみあった。

今日は日銀の黒田東彦総裁が、午後3時35分から全国信用組合大会であいさつす る。市場では「何か話すかもしれないと気に留めている程度。30日の決定会合を前にイ ンパクトがある内容にならないのではないか」(国内金融機関)との声が出ていた。

ドル/円の上値はテクニカル的に日足一目均衡表の転換線がある119.30円前後 を突破できるかがポイントになるという。

一方、下値は118.40円が攻防分岐線とみる向きもある。8月24日に116円 前半まで急落した際、ローソク足の実体ベースでサポートされた水準であると同時に、今 年前半にドル/円をサポートした水準でもある。

IG証券のマーケット・アナリスト、石川順一氏は「下ヒゲではなく、ローソク足の 実体ベースで118.40円を完全に下抜ければ、階段を下りていくような形でじわじわ 116円の方向に向かっていく可能性がある」と指摘していた。

午前の仲値公示にかけては、実需筋の取引は盛り上がりを欠いたもよう。前日海外時 間に118円前半まで下落した局面で「輸入企業はかなりドル買いに動いており、ややお 腹いっぱい」(国内金融機関)と言ってた。