MetaTrader 5プラットフォームベータ版ビルド5540:全般的な改善

 

2026年1月23日(金)に、MetaTrader 5プラットフォームのアップデート(ベータ版)がリリースされる予定です。

このバージョンでは、MQL5におけるONNXサポートを改善しました。これにより、CUDA対応GPU上でモデルの実行速度が大幅に向上しています。さらに、新しいフラグへの対応やライブラリのワークフローも見直しました。これにより、ONNXはプラットフォーム起動時ではなく、ONNXを使用するプログラムの初回実行時にのみインストールされるようになりました。

また、前回のアップデートで導入されたBlend2Dエンジンにおける、チャート上のテキストおよび分析オブジェクトの描画も改善しています。さらに、取引レポートの機能向上や、ストラテジーテスターの安定性向上も実施しました。

Web版プラットフォームについてもいくつか改善が加えられています。チャート上でストップレベルを直接調整する際、損益の概算を金額で確認できるようになりました。また、一部の取引データの表示不具合も修正しています。

MetaTrader 5プラットフォームベータ版ビルド5540:全般的な改善

トレーダーの皆様には、新プラットフォームバージョンのテストに参加していただき、開発者がエラーを修正できるようにその機能を評価していただくようお願いいたします。この新しいMetaTrader 5ベータ版ビルドに更新するには、[ヘルプ]\[デスクトップのアップデートを確認]\[最新のベータ版]にアクセスしてください。

ベータ版にアップデートしてテストに参加する

このベータテスト期間が終了次第、MetaTrader 5の最終ビルドがリリースされます。


MetaTrader 5クライアントターミナル

  1. ターミナル:macOSおよびLinux(Wine使用)環境でのチャート上のテキスト描画を修正しました。
  2. ターミナル:可変色の線として表示されるインジケーターの描画を修正しました。
  3. ターミナル:テキストラベルおよびボタンオブジェクトの描画を修正しました。
  4. ターミナル:取引レポート内の一部統計情報のフォーマットを修正しました。以前は誤って丸められることがありました。
  5. ターミナル:取引レポートにおける「総利益」と「総損失」の計算を改訂しました。これらの値には、手数料とスワップが含まれるようになりました。
  6. MQL5:ONNXライブラリが、ONNXを使用するMQL5プログラムの初回実行時に読み込まれるように変更しました。これまでのようにプラットフォーム起動時に読み込まれることはありません。ライブラリの更新は自動的に行われます。
  7. MQL5:ONNXにCUDA サポートを追加しました。お使いのグラフィックスカードがCUDAに対応している場合、モデルの推論性能が大幅に向上します。安定性と性能向上のため、NVIDIAドライバーの更新を強く推奨します。
  8. MQL5:ENUM_ONNX_FLAGS 列挙体のフラグを更新しました。これらのフラグは、ONNX モデルの作成および実行時に使用されます。

    ロギング
    廃止予定のONNX_DEBUG_LOGSの代わりに、以下のログフラグを使用するようになりました。

    • ONNX_LOGLEVEL_VERBOSE:すべてのメッセージを記録します。
    • ONNX_LOGLEVEL_INFO:情報メッセージ、警告、エラーを記録します。非推奨のONNX_DEBUG_LOGSを置き換えます。
    • ONNX_LOGLEVEL_WARNING:警告とエラーを記録します。デフォルトで使用され。
    • ONNX_LOGLEVEL_ERROR:エラーのみを記録します。

    CUDAおよびGPU管理
    ONNX_CUDA_DISABLEフラグが削除されました。代わりにONNX_USE_CPU_ONLYフラグを使用してください。このフラグが有効の場合、モデル実行はCPUのみでおこなわれます。

    モデルを実行するGPUデバイスを選択するフラグを追加しました。

    • ONNX_GPU_DEVICE_0
    • ONNX_GPU_DEVICE_1
    • ONNX_GPU_DEVICE_2
    • ONNX_GPU_DEVICE_3
    • ONNX_GPU_DEVICE_4
    • ONNX_GPU_DEVICE_5
    • ONNX_GPU_DEVICE_6
    • ONNX_GPU_DEVICE_7

    システムに複数のCUDA対応デバイスがある場合に使用します。複数のフラグが指定された場合は、インデックスが最も小さいデバイスが選択されます。

    モデルプロファイリング
    ONNX_ENABLE_PROFILINGフラグを追加しました。これによりONNXモデルのプロファイリングが可能になります。

    このフラグを有効にしてモデルを実行すると、/MQL5/Files/OnnxProfileReports/フォルダに「[EX5ファイル名]_[日付]_[時間].json」プロファイリングレポートが作成されます。

  9. MQL5:OpenCL操作の安定性を向上させました。
  10. MQL5:ReplaceToZeroメソッドを追加しました。行列/ベクトル内の小さな値をゼロ値に置き換え、置き換えられた要素の数を返します。
  11. MQL5:以下のOpenBLASメソッドを追加しました。

    • FactorizationLDLComplexSyRaw:Bunch-Kaufman対角ピボット法を使用して複素行列の因数分解を計算します。
    • LDLComplexSyLinearEquationsSolution:FactorizationLDLComplexSyRawによって計算された複素対称不定行列Aの因数分解A = U**T * D * UまたはA = L * D * L**Tを用いて、線形方程式A * X = Bを解きます。複数の右辺も対応可能です。
    • LDLComplexSyInverse:FactorizationLDLComplexSyRawによって計算された因数分解A = U**T * D * UまたはA = L * D * L**Tを用いて、複素対称不定行列の逆行列を計算します。
    • LDLComplexSyCondNumReciprocal:FactorizationLDLRawによって計算されたLDLT分解を用いて、実対称または複素エルミート不定値行列 A の条件数の逆数を推定します。

  12. MQL5:OBJ_LABELOBJ_TEXTOBJ_BUTTON、および OBJ_EDIT オブジェクトのプログラムによるテキスト設定を修正しました。特定の条件下ではテキストが表示されない場合がありました。
  13. MetaEditor:大きな(メガバイト単位)ソースファイルを操作するときに発生するメモリ不足エラーを修正しました。
  14. テスター:ループするエキスパートアドバイザーのテストの終了を修正しました。無限ループの場合でも、[Stop]を押すとすぐに実行が停止するようになりました。
  15. テスター:ビジュアルテスト中のEventChartCustomの呼び出しを修正しました。以前は、イベントが誤って2回送信される可能性がありました。
  16. テスター:新しく出された指値・逆指値注文を削除する際の凍結レベルチェック(SYMBOL_TRADE_FREEZE_LEVEL)を修正しました。
  17. ユーザーインターフェースの翻訳を更新しました。

MetaTrader 5 Webターミナル

  1. チャート上でストップロスまたはテイクプロフィットを設定する際、損益の概算を金額で表示するようになりました。


    おおよその損益を金銭で表示できるようになりました


  2. 特殊文字を含む銘柄のシンボル仕様の表示を修正しました。
  3. 取引ダイアログにおけるマイナス価格の表示を修正しました。
  4. 預金通貨の精度が小数点以下2桁を超える場合の口座財務指標の表示を修正しました。


アップデートはLive Update経由で利用可能になります。