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当社の販売中EAについて、MT5のバックテストレポートから、同じレポートに載る2種類のドローダウン(残高ベース=決済済みの取引だけ、有効証拠金ベース=保有中の取引の含み損益を含む)を並べて比べました。この記事はバックテストだけを扱い、フォワード口座の数値は含みません。数値の基準日は2026-10-21です。
結論
- 10本のバックテストで、有効証拠金ドローダウンは残高ドローダウンの1.07倍〜5.74倍でした。中央値は1.33倍です。差を%ポイントで見ると、0.80(GOLD TRIPWIRE)から35.35(GOLD KING v6)までです。
- 10本のうち8本は差が6ポイント未満です。外れ値は GOLD KING v6(残高ドローダウン7.45%・有効証拠金ドローダウン42.80%)と BITCOIN COMET(14.06%と26.76%・差12.70ポイント)の2本です。
- GOLD KING v6 の残高ドローダウン(7.45%)は他の9本のうち5本より小さいのに、有効証拠金ドローダウン(42.80%)は表で最大です。残高の数値だけ見ると最も穏やかな部類に見え、有効証拠金で見ると最も深くなります。
- 最大保有時間が長いことだけでは、差が大きいとは言えません。ATLAS は1つの取引を168.0日保有していますが差は3.45ポイント(1.21倍)で、GOLD KING v6 の最長保有は108.7日で差は35.35ポイントです。
数え方
- 表の数値はすべて各EAのMT5ストラテジーテスターのレポートから取っているので、リターン・2種類のドローダウン・保有時間は同じテストの値です。倍率と差は、レポートに載る2つのドローダウンから当社で計算しました(有効証拠金DD÷残高DD、有効証拠金DD−残高DDを%ポイントで)。
- 残高ドローダウンは、取引が決済された時に変わる口座残高だけを見ます。有効証拠金ドローダウンは、まだ保有中の取引の含み損益も見るので、大きく逆行した状態で取引を持ち続けるEAほど有効証拠金の値が大きく出ます。サイトには掲載版の設定で測った最大ドローダウンも載せていますが、それは3つ目の種類の値で、この表には入れていません。
- テストごとに期間・時間足・データ品質(実ティック5%〜100%)が違います。行どうしでなく、1行の中の数値を比べてください。
- TRINITY は、レポートの内訳が当社のデータにないため、比べる残高DD・有効証拠金DDがなく、この記事に入れていません。リターンはレポートのテスト入金額に対する総リターンで、複利で運用するテストもあるため、行どうしの比較には向きません。
表
EA | テスト期間とデータ | 残高ドローダウン(MT5レポート・テスト全体) | 有効証拠金ドローダウン(MT5レポート・テスト全体) | 差(ポイント) | 有効証拠金÷残高 | 総リターン(MT5レポート) | 最長保有(時:分:秒・日)
GOLD KING v6 | M1 (2019.01.01 - 2026.06.01), 5% real ticks | 7.45% | 42.8% | 35.35 | 5.74x | 6,177.7% | 2608:36:38 (108.7)
BITCOIN COMET | H4 (2018.01.01 - 2025.12.31), 98% | 14.06% | 26.76% | 12.70 | 1.90x | 12,164.8% | 3243:34:40 (135.1)
ETHEREUM EA | H4 (2019.01.01 - 2026.06.28), 100% real ticks | 6.7% | 10.33% | 3.63 | 1.54x | 323.8% | 377:31:45 (15.7)
AIFW | M5 (2023.01.01 - 2026.09.01), 99% | 3.14% | 4.6% | 1.46 | 1.46x | 22.6% | 471:10:40 (19.6)
DONCHIAN ENGINE | H1 (2017.01.01 - 2026.06.01), 100% real ticks | 7.31% | 10.34% | 3.03 | 1.41x | 165.2% | 83:33:30 (3.5)
GOLD NEURON | M30 (2004.01.01 - 2026.09.01), 100% real ticks | 22.84% | 28.5% | 5.66 | 1.25x | 4,160.4% | 1177:20:14 (49.1)
GOLD VIPER | M30 (2019.01.01 - 2026.09.01), 8% real ticks | 19.6% | 24.09% | 4.49 | 1.23x | 19,565.4% | 381:20:32 (15.9)
ATLAS | H4 (2019.01.01 - 2026.06.28), 100% | 16.29% | 19.74% | 3.45 | 1.21x | 4,941.0% | 4032:00:00 (168.0)
GOLD TRIPWIRE | M15 (2020.01.01 - 2026.10.14), 11% real ticks | 6.28% | 7.08% | 0.80 | 1.13x | 760.4% | 6:56:25 (0.3)
MEGAMAX DONCHIAN | H1 (2017.01.01 - 2026.06.01), 100% | 15.19% | 16.27% | 1.08 | 1.07x | 2,155.4% | 83:36:40 (3.5)
最大保有時間はレポートの「時:分:秒」で、括弧内は当社が24で割った日数です。有効証拠金DD÷残高DDの倍率が大きい順に並べています。
外れ値2本の共通点と、言えないこと
差が10ポイントを超えるのは GOLD KING v6 と BITCOIN COMET の2本で、どちらも最長保有が長い(108.7日と135.1日)EAです。ただし ATLAS は168.0日保有しても差は小さいので、保有期間が原因とは言えません。この差が測っているのは、最悪の時点で保有中の取引が口座に対してどれだけ逆行して浮いていたかです。レポートには取引ごとのその値がないため、推定はせず、差の大きさだけを示します。
反対側も見てください。GOLD TRIPWIRE(最長保有 6:56:25)と MEGAMAX DONCHIAN(83:36:40)は差が0.80と1.08ポイントです。この2本では、残高ドローダウンが口座の体感に近い値です。外れ値の2本では近くありません。
ロットを決める時にどう使うか
- 残高ドローダウンでなく、有効証拠金ドローダウンを基準にロットを決めてください。残高の7.45%を最悪値と読むと、同じテストの有効証拠金で42.80%まで振れていたことに驚くことになります。
- 2本のEAをドローダウンで比べる時は、両方が同じ種類の値かを確かめてください。残高の値と有効証拠金の値を並べると、前者が実際より安全に見えます。
- バックテストのドローダウンは1つの過去データに対する測定値で、上限ではありません。将来のドローダウンはもっと深くなることがあります。この記事は将来の成績を約束するものではありません。
関連: 「持ち続けられるドローダウンを選ぶ」と「バックテストとフォワードの比べ方」は、このシリーズの過去の記事で扱っています。


