リアルティック・生成ティック・1分足OHLC――同じEAの成績がモデルの選び方で逆転する理由

31 8月 2026, 02:00
Kenichiro Sakamoto
0
4
同じEAを同じ期間でバックテストしたのに、片方は黒字、もう片方は赤字――こうした食い違いの原因は、たいていミスではありません。選んだモデリングモードが違うだけです。モードの選択が、EAが「見た」価格データそのものを決めています。

3つのモードは実際に何をしているか
「リアルティックに基づく全ティック」は、ブローカーが記録したティック履歴をそのまま再生します。実際のフィードが持つ飛びや連発まで含めて、バー内部で起きたことに最も近いモードです。「全ティック」(リアルティックなし)は、1分足から補間パターンで合成ティックを生成します。1分の内側の値動きは作り物で、滑らかで、現実より甘い。「1分足OHLC」は1分ごとに4つの価格しか確認せず、その間の値動きは存在しないことになります。1段下がるごとに、速くなり、市場から遠ざかります。

モード選択で壊れる戦略
バーの内側で判断するものはすべて影響を受けます。タイトなストップを置くスキャルパーは、分足の確定と確定の間に価格がレベルに触れたかどうかで生死が決まります。生成ティックはリアルティックなら到達したタッチを日常的に取りこぼし、OHLCではほぼ全部消えます。市場価格近くの指値・逆指値、ブレークイーブン移動、細かいトレーリング、数ポイント先の利確は、すべて敏感なグループです。さらに補間された値動きは、「同一バー内でSLとTPどちらが先に刺さったか」という古典的な問題を、実フィードでは不利だった場面でEAに有利に解決してしまうことがあります。

あまり壊れない戦略
バー確定で判断し、スプレッドの何倍も離れたストップを使うEAは、影響がはるかに小さい。判断に使う価格(バーの始値・終値)はどのモードでも本物だからです。H1やH4のゆっくりしたトレンドフォローは、モード間でおおむね似た結果になることが多い。これはモードの手柄ではなく戦略の性質であり、レポートを信じる前に、自分のEAがどちらの種類なのかを知っておく価値があります。

モードが書かれていないバックテストは検証不能な主張
どのモデリングモードで作ったか書かれていない公開エクイティカーブは再現できません。再現できない結果は計測ではなく宣伝です。当社の検証基準は「リアルティックに基づく全ティック」で、生成ティックでは有望に見えてリアルティックで崩れたアイデアを実際に何度も棄却してきました。この失敗はありふれたもので、一度も経験したことがない販売者は検証が甘いだけです。当社のEAを含め、どのEAを評価するときも、信じる前にまず無料デモをリアルティックでご自身で回してください。
モデリングモードを結果と併記している例: https://www.mql5.com/en/market/product/187329

全EAの実測バックテストデータ(プロフィットファクタ・有効証拠金ドローダウン・取引数・年別成績)を公開しています: fxea365.com/ea/ranking