バックテストから「月にいくら」を読む方法と、当社が月利を公表しない理由

28 9月 2026, 04:00
Kenichiro Sakamoto
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買い手から一番よく聞かれる数字は「月利は何%ですか」で、当社はそれを公表していません。計算が難しいからではなく(割り算一回で出ます)、単独では、バックテストから作れる数字の中で最も誤解を招くものだからです。どの報告書からでも自分で出せる手順と、その数字の隣に何を置けば嘘をつかなくなるかを書きます。

手順1:平均を出す(ここは簡単)
検証期間全体の純利益を月数で割ります。36か月のテストで最終的に+108%なら、月平均は3%です。売り手が好んで引用するのはこの数字で、平均としては間違っていません。問題は、それが何を隠しているかです。平均は月がどう並んでいたかについて何も語りません。そして実際にあなたが体験するのは、その並びだけです。

手順2:合計ではなく、月を数える
同じ報告書の月別内訳を開いて、3つを数えます。マイナスの月が何か月あったか、最悪の1か月はいくらだったか、利益の大半を何か月が稼いだか。典型的なトレンド追随型システムでは、月の3分の1以上が負けで、平均は数か月の強い月に支えられています。例を続けると、36か月のうち14か月がマイナス、最悪は−9%、利益の大半は5か月が稼いだ、という具合です。このシステムは確かに月平均+3%であり、同時に確かに横ばいか負けの月が6か月続いた時期を含んでいます。どちらも同じ報告書についての事実です。公表されるのは片方だけです。

「月3%」が始めた時期で変わる理由
EAが残高比でロットを決めるなら結果は複利になり、ある月に稼ぐ金額はその月に入る時点の残高に依存します。強い時期の前に始めた人が利益の大半を取り、その直後に始めた人は同じ設定のまま半年を水面下で過ごします。平均は両者で同じで、結果は違います。固定ロットのテストは伸び方が違います。毎月の利益は通貨建ての固定額なので、口座が増えるほど%は小さくなり、減るほど大きくなります。%リスクの報告書と固定ロットの報告書を月利で比べるのは、別の物体を比べています。

負け月の数が無い月利は何を意味するか
売り手が月利を言い、何か月負けたかを言わないとき、その人は歪んだ分布の平均値を引用し、それを「普通の月」として想像させています。多くのトレンド型システムの普通の月はゼロ近辺です。平均は裾に引っ張られて上がっています。これは詐欺ではなく珍しくもなく、凸凹した系列の平均とは単にそういうものです。ただ、だからこそ数字1つでは大した価値がありません。

どの報告書からでも出せる3つの数字
平均月:純利益÷月数。負け月の割合:負け月数÷総月数。最悪月:月別結果の最小値。ストラテジーテスターの報告書には3つとも材料が入っており、報告書を持っている売り手なら5分で出せます。出さないなら、それも情報です。並べて書けば、+3%・負け月39%・最悪−9%となり、同じバックテストが「月利+3%」とはまるで違って読めます。そして、あなたの口座で起きることにより近く読めます。

平均ではなく、悪い半年で判断する
平均的な月にEAを止める人はいません。止めるのは4か月目か5か月目の負けの途中で、たいていは平均を支えていた時期の直前です。だからバックテストが答えるべき問いは「平均でいくら稼ぐか」ではなく「典型的な悪い半年はどんな形で、その終わりに自分はまだ回しているか」です。答えが「いいえ」なら平均は無関係です。受け取る場所にあなたがいないからです。

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