戦略には寿命があります。市場は変わり、優位性は劣化し、2023年に稼いだEAが2025年には横ばいになります。それでも生き残る習慣がひとつあります。固定ロットではなく、ボラティリティからポジションサイズを決めることです。1取引あたり約10秒。この仕事で「一生モノのスキル」に最も近いものです。
計算式
ロット数 = (口座残高 × リスク%) ÷ (ATR × 倍率 × 1ロットあたりのポイント価値)
言葉にすると:ストップにかかった場合に失ってよい金額を決め、ストップをATR(平均真の値幅)の倍数の位置に置き、割り算する。ATRの項がすべての鍵です。市場が荒れれば自動的にポジションが小さくなり、静かになれば大きくなります。
具体例
口座: $10,000。1取引のリスク: 1% = $100。銘柄: ゴールド(XAUUSD)、日足ATRは約$22。ストップは1.5×ATR = 値幅$33。標準契約ではゴールド$1の値動きが1ロットあたり$100なので、$33のストップは1ロットあたり$3,300の損失。ポジション: $100 ÷ $3,300 ≈ 0.03ロット。
計算に入らなかったものに注目してください。自信の度合い、直近3取引の結果、取り返したい金額。この式は意図的に退屈にできています。
固定ロットが壊れる理由
固定0.10ロットは「ひとつのリスク」ではありません。銘柄ごと、相場環境ごとに別のリスクです。静かな週のEURUSDならストップ1回0.5%でも、荒れた週のゴールドでは同じ0.10ロットが8%になり得ます。2024〜2025年にゴールドで飛んだトレーダーの多くは、エントリーが悪かったのではありません。日中値幅が3倍になった銘柄にEURUSD用のロットを載せていたのです。ATRサイジングはこのミスを構造的に不可能にします。
複利の側面
リスクが口座残高の割合なので、ポジションは口座の成長とともに大きくなり、損失後は小さくなります。1取引1%なら、10連敗の損失は10%ではなく約9.6%。さらに重要なのは、30%のドローダウンの回復には43%の利益が必要で、50%なら100%必要だということです。ボラティリティサイジングは連敗を防ぎません。連敗を、複利がまだ機能する生存圏内に収めるのです。
正直な限界
ATRサイジングは優位性を生みません。ストップを飛び越える窓開けには無力で、1%は魔法の数字でもありません。連敗が長い戦略なら0.5%が必要かもしれません。また、実際にストップを使うことが前提です。ストップがなければこの式は何もサイジングしません。当社のEAも内部でまさにこの方法でロットを計算しています。各リスクモードのプリセットは倍率が異なるだけのこの式であり、設定別の過去最大エクイティドローダウンは推定値ではなく実測値を公開しています。
各リスク設定がこの式そのもので、設定ごとの最悪有効ドローダウンを公開しているEA: https://www.mql5.com/en/market/product/182751
当社の製品と無料ユーティリティ: https://www.mql5.com/en/users/app.develop.sk/seller
全EAの実測バックテストデータ(プロフィットファクター、エクイティドローダウン、取引数、年別成績)は fxea365.com/ea/ranking で公開しています


