日銀版コアCPIのみから政策運営は行わない=岩田日銀副総裁

日銀版コアCPIのみから政策運営は行わない=岩田日銀副総裁

7 12月 2015, 12:39
Kadze
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日銀の岩田規久男副総裁は2日午後、岡山市で会見し、生鮮・エネルギーを除いた日銀版コアCPI(消費者物価指数)のみを見て金融政策は行わないと語り、同指数の上昇が頭打ちになっても自動的に追加緩和にはつながらないとの判断を示した。

一方、短期国債のマイナス金利はデフレ脱却が道半ばであることの証拠と説明した。

日銀は、政策運営の目安である生鮮を除くコアCPIが前年比ゼロ%近傍で推移するなかで、ことし7月から、物価の基調を示すためコアCPIからエネルギーの影響を除いたコアCPIを説明に多用している。しかし岩田副総裁は、物価の基調や予想物価上昇率は、刈込平均や東大・一橋大の日次指数などさまざまな複数の指標を見て判断すると強調した。「日銀版コアだけ見て政策運営はしない」と述べた。

<スタグフレーションにならないよう政策運営>

物価について「非常に下振れリスクが大きい」と指摘。「うっかりするとデフレに戻ってしまうこともあるので、そのようなことも注視しながら金融政策は対応していく」とも語った。

短期国債を中心としたマイナス金利については「QQEが効果を発揮して経済がよくなると名目金利も上昇するので、日銀の国債買い入れの力の方が強く、デフレ脱却が道半ばであることを表している」と指摘した。

2013年4月に現行の量的・質的緩和(QQE)を打ち出した際に、岩田副総裁は2年で2%の物価目標を達成できない場合、辞任すると述べていた。達成が遅れていることについて「最大の理由は原油価格の下落で、最近も低迷している」と指摘。「原油下落による物価下振れで、大幅緩和した中銀はない」と語った。

また「景気回復局面では労働生産性が向上するので物価よりも賃金が上昇する」とし、「完全雇用に近づいていけば賃金と物価は共に上昇する」と説明。「物価が上昇しても雇用が増えないスタグフレーションにはならないように、政策運営したい」と意見表明した。

17年4月に予定されている消費増税については「再増税を前提に金融政策運営しているが、増税の影響は前もってわからない。増税の影響を見ないと(増税後の)政策運営はわからない」と述べ、黒田東彦総裁と比べ増税のリスクを慎重にみている様子を見せた。

<最低賃金、経済学的には雇用減>

政府の打ち出した最低賃金引き上げへの評価についてコメントを控えたが、最低賃金制度は「伝統的な経済学では雇用を減らすとされてきたが、最近は生産性を上げるとの議論もあり、経済学上議論が二分されている」と述べた。

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