掲載中EAのバックテスト11本のうち6本はショートが一度もなかった。レポートのロング/ショート行が示すもの

12 10月 2026, 07:00
Kenichiro Sakamoto
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MT5のレポートは取引をロングとショートに分け、それぞれの勝率を示します。ほとんどの人が読み飛ばす行です。当社が現在Marketに掲載しているEAのバックテストレポートから、この行を抜き出しました。11本のレポートで、対象は10製品です(一つのEAは二つの銘柄で登場します)。

表
先に両方向のテストを「ショート側のほうがよく勝つ」から「ロング側のほうがよく勝つ」の順に並べ、その後にロングのみのテストを置いています。プロフィットファクターと最大エクイティドローダウンはテスト全体の値です。
EA | ロングの取引数 (勝率) | ショートの取引数 (勝率) | プロフィットファクター | 最大エクイティドローダウン
Atlas Diversified Trend Portfolio | 1,118 (32.83%) | 75 (38.67%) | 1.48 | 19.74%
Trinity Multi Asset Trend | 224 (42.41%) | 165 (42.42%) | 1.79 | 14.44%
Audcad Peace Mean Reversion | 2,630 (74.37%) | 2,774 (73.86%) | 1.53 | 36.18%
Gold King Breakout Grid | 2,236 (84.21%) | 598 (78.76%) | 4.67 | 42.75%
Bitcoin Comet Trend Follower | 62 (50.00%) | 66 (42.42%) | 2.19 | 18.17%
Donchian Trend Engine (無料) | 631 (34.55%) | 0 | 1.50 | 10.34%
Megamax Donchian Trend (EURJPY) | 571 (25.22%) | 0 | 1.51 | 17.66%
Megamax Donchian Trend (USDJPY) | 629 (34.98%) | 0 | 1.55 | 16.27%
Monthly Burst USDJPY | 639 (37.56%) | 0 | 1.50 | 11.73%
Nasdaq Dip Buyer | 54 (61.11%) | 0 | 1.69 | 32.63%
Overdrive Usdjpy Aggressive | 877 (41.16%) | 0 | 1.33 | 29.37%

一つ目の発見: 6本(11本中)がロングのみ
十一本のテストのうち六本は、ショートの取引がゼロです。五本はUSDJPYかEURJPY、一本はナスダック指数のテストです。ロングのみのシステムが間違っているわけではありません。ただ、テスト期間に相場が上がっていたのなら、相場が何年も下がり続ける局面でEAがどう動くかは、バックテストからはわかりません。結果を信用する前に、テスト期間の価格チャートを開いて確かめてください。

二つ目の発見: 両方向のテスト5本
- Trinity Multi Asset Trend: ロング224回で42.41%、ショート165回で42.42%。これ以上ないほど対称な結果です。
- Audcad Peace Mean Reversion: ロング2,630回で74.37%、ショート2,774回で73.86%。片側で数千回の取引があり、差は半ポイントです。
- Atlas Diversified Trend Portfolio: ロング1,118回で32.83%、ショート75回で38.67%。ショート側のほうがよく勝っていますが、75回(全1,193回中)にすぎません。ショートが少し混じったロングのみのテストに近いものです。
- Bitcoin Comet Trend Follower: ロング62回で50.00%、ショート66回で42.42%。7.6ポイントの差ですが、片側約60回の取引でのものです。
- Gold King Breakout Grid: ロング2,236回で84.21%、ショート598回で78.76%。ロング側へのはっきりした偏りがある、最大の標本です。このテストの最大エクイティドローダウンは42.75%でもあるので、勝率はその数字と並べて読んでください。
ショート側の勝率が高いのは2本(5本中)、ロング側が高いのは3本です。方向について一般的なことを言うには、五本では少なすぎます。

この内訳からわからないこと
方向別の勝率は、方向別の利益ではありません。当社が保存している要約には方向別の利益の内訳が無いので、どちらの側がより多く稼いだとも主張しません。勝つ回数が多くても、勝ちトレードが小さければ、稼ぎは少ないことがあります。

表に無いもの
Ethereum Trend Followerは外しています。現行バージョン(v1.55)のロング/ショート内訳が手元に無く、古いレポートを引用したくなかったためです。ほかに掲載中のEAが二本抜けています。一本は測り直し中で、もう一本は比較できる単一のレポートがありません。

買い手の方へ
- どのレポートでも、見出しの数字より先にロング/ショートの行を見てください。片方がゼロなら、テスト期間に相場がどう動いたかを確認し、相場が下がった期間の結果を見せてもらってください。
- 両方向で取引しているなら、パーセントより先に回数を見てください。60回の取引での数ポイントの差は、そうでないと示されるまではノイズです。
- これらは当社が販売を続けると決めたEAの、過去データによるシミュレーションであり、実運用の記録ではありません。銘柄・期間・ティックモデル・リスクプリセットもそれぞれ違います。

この記事で取り上げた二つのEA: Trinity Multi Asset Trend https://www.mql5.com/ja/market/product/182640 · Bitcoin Comet Trend Follower https://www.mql5.com/ja/market/product/181831

公開しているバックテストには期間・残高・設定を明記し、フォワード口座は掲載箇所すべてでデモ口座と明記しています。一覧はこちら: fxea365.com/ea/ranking