RiskPercentはEAの中で最も単純に見える入力項目です。リスク量を示すたった一つの数字。しかし同時に、最も誤解されている項目でもあります。多くの方は一度設定した値をどの市場にも使い回し、同じ「2%」がある市場では穏やかで、別の市場では荒々しいことに驚きます。EAも数字も嘘をついていません——その数字が、多くの人の思う意味を持っていないだけです。
この数字が実際にやっていること
正しく作られたEAでは、RiskPercentは「この1トレードがストップロスに達したときに受け入れる損失」を定義します。EAは残高のその割合を取り、ストップ幅を1ロットあたりの金額に換算した値で割り、ポジションサイズを求めます。それだけです。ストップから計算される1トレードごとのサイジング規則であり、だからこそハードなストップロスを持たないEAは、設定画面に何と書いてあろうと、本来RiskPercentという入力を誠実には提供できません。
なぜ2%はどこでも2%ではないのか
同じ割合でも市場が変われば挙動は大きく変わります。周囲の条件がすべて変わるからです。日々の値動きに対するストップの相対的な広さ、取引頻度、連敗の起こりやすさ、同時に複数ポジションを持つかどうか。窓開けやスパイクのある市場ではストップを飛び越えて滑ることもあり、1トレードの実損が設定した割合を超えることがあります。RiskPercentが上限を定めるのは「意図した1トレードの損失」だけで、それ以外には何の上限も掛けていません。
1トレードのリスクはドローダウンではない
ここが混同の核心です。ドローダウンは損失の連なりが口座に与えるダメージであり、連敗は利益の出る戦略を含むすべての戦略にとって統計的な必然です。2%の負けが10連続すればおよそ18%の穴になります。さらに相関するポジション——金系のトレードが2本同時に開いていれば、実質的に2倍サイズの1本に近い——が加われば、同じ設定値で連敗ダメージは倍になります。同一のRiskPercentが、あるシステムでは穏やかなドローダウンを、別のシステムでは恐ろしいドローダウンを生む理由はここにあります。違うのは算術ではなく、連敗の形とポジションの重なり方です。
誠実な決め方
欲しい利益から前向きに計算するのではなく、本当に耐えられるドローダウンから逆算してください。そのEA・その市場の長期バックテストで最悪の連敗を確認し、未来はそれより幾分悪いと仮定した上で、その連敗が自分の限界内に収まるRiskPercentを選びます。そして実運用の最初の数か月はその半分にすることを検討してください。実際の約定がテストより良くなることはなく、最初の数か月の目的は生き残ることであって最大化ではありません。リスクを後から上げることはいつでもできますが、半分になった口座を戻すことは容易ではありません。
当社製品での実践
当社の既定値は、マーケティング用スクリーンショットが最も速く伸びる値ではなく、計測された最悪連敗から設定しています。マルチ市場製品では各系統を独立にサイジングし、ある銘柄のボラティリティが別の銘柄のリスクを静かに膨らませないようにしています。このサイジング設計を軸にしたポートフォリオEAの例: https://www.mql5.com/en/market/product/182751
全EAの実測バックテストデータ(プロフィットファクタ・有効証拠金ドローダウン・取引数・年別成績)を公開しています: fxea365.com/ea/ranking


