記事"HedgeTerminalAPIを利用して MetaTrader 5 で双方向トレードとポジションヘッジを行う - パート2"についてのディスカッション

 

新しい記事 HedgeTerminalAPIを利用して MetaTrader 5 で双方向トレードとポジションヘッジを行う - パート2 はパブリッシュされました:

本稿は『HedgeTerminalパネルを利用して MetaTrader 5 で双方向トレードとポジションヘッジを行う-パート1』 の続編です。パート2では Expert Advisors とその他 MQL5 プログラムのHedgeTerminalAPIライブラリとの統合についてお話します。本稿を読んでライブラリとの連携方法を学習してください。快適でシ ンプルなトレード環境で作業と同時に双方向トレード Expert Advisors の作成をするのに役立ちます。

ライブラリの解説以外にも本稿は非同期的トレードとマルチスレッドプログラミングについても触れています。 その解説は本稿の第3節、第4節にあります。本稿は双方向トレードに関心がなくても非同期的、マルチスレッドプログラミングに関して何か新しい情報を見つ けたいトレーダーにとって有用なものとなるでしょう。

以下に提供している資料は MQL5 プログラム言語を理解している経験豊かなアルゴリズムトレーダー向けです。MQL5 言語をご存じない場合は、シンプルな図や図面でライブラリおよびHedgeTerminalパネルの一般原則を説明している本稿のパート1をご一読くださ い。

1.12. Chaos II EA 例による SendTradeRequest() 関数と HedgeTradeRequest ストラクチャ

例として Bill Williams 氏の著書 Trading Chaos. Second Editionで提案されているトレード戦略に基づく売買ロボットを作成します。

氏の提案にすべて従うわけではなく、アリゲータ インディケータとあといくつかの条件を省略してスキームをシンプル化します。この戦略を選択するのはいくつかの考察によります。主ものはこの戦略が複合ポ ジション維持戦略を持つことです。時としてポジションの一部をクローズし、ストップロスをとんとんにもっていくことが必要になります。

とんとんにする際、ストップレベルは価格に従っていく必要があります。2番目は、この戦略がよく知られており、それ用に開発されたインディケータが 標準の MetaTrader 5 配布パックに入っていることです。ルールを少しばかり変更しシンプル化して、当初の目的:HedgeTerminalAPIライブラリとの EA の連携例を提示すること、を妨げる Expert Advisor の複雑なロジックを避けます。The EA のロジックは HedgeTerminalAPI のトレード関数のほとんどを使用します。これはライブラリにとってはよい検証になります。

反転バーを開始します。ブルの反転バーはその上部3分の1の価格に近いバーで、その最低価格は最終の N バーに対してもっとも低いものです。ベアの反転バーはその下部3分の1の価格に近いバーで、その最高価格は最終の N バーに対してもっとも高いものです。N は無作為に選ばれるパラメータで、Expert Advisor 起動中に設定することができます。これは古典的戦略 "Chaos 2"とは異なります。

反転バーが決まると、未決注文が2件出されます。ブルバーに対しては、注文はその高値の上に設定され、ベアバーに対しては安値のちょうど下に設定されます。こういった2件の注文が OldPending バー中に設定されなければ、シグナルは不要とみなされ、注文は取り消されます。OldPending および N の値はチャート上に EA が起動される前にユーザーによって設定されます。

注文は実行され2件の双方向ポジションに変わります。EA はそれらの間でそれぞれ"No. 1" および "No. 2"のコメント内の番号によって区別します。これはあまり洗練されたソリューションではありませんが、デモにはそれで十分です。オーダーが出されると、反 転バーの高値(ベアバーに対し)または安値(ブルバーの場合)にストップロスが設定されます。

最初のポジションはきつい目標になります。そのテイクプロフィットは、実行の場合ポジション収益が発動するストップロスの絶対損益に等しくなるよう 設定されます。たとえば、価格1.0000でストップロスが 0.9000 レベルでロングポジションがオープンする場合、テイクプロフィットレベルは 1.0000 + (1.0000 - 0.9000) = 1.1000となります。EA はストップロスかテイクプロフィットでポジションを終了します。

2番目のポジションは長期のポジションです。そのストップロスは価格に従っていきます。ストップは新規に形成されるビル・ウィリアムズのフラクタル について移動します。ロングポジションに対してはストップは低いフラクタルにしたがって移動し、上側のフラクタルはショートポジションに対して利用されま す。EA はストップロスでのみポジションを終了します。

以下の図はこの戦略の解説です。

図4 価格チャートにおける Chaos 2 EA の双方向ポジション表現

図4 価格チャートにおける Chaos 2 EA の双方向ポジション表現

作者: Vasiliy Sokolov

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