記事「知っておくべきMQL5ウィザードのテクニック(第60回):移動平均とストキャスティクスパターンを用いた推論(ワッサースタインVAE)」についてのディスカッション

 

新しい記事「知っておくべきMQL5ウィザードのテクニック(第60回):移動平均とストキャスティクスパターンを用いた推論(ワッサースタインVAE)」はパブリッシュされました:

MA(移動平均)とストキャスティクスの補完的な組み合わせに着目し、教師あり学習および強化学習を経た後の段階において、推論が果たしうる役割を検証します。推論にはさまざまなアプローチが存在しますが、この記事では変分オートエンコーダ(VAE: Variational Auto-Encoder)を用いる方法を採用します。まずはPythonでこのアプローチを探求し、その後、訓練済みモデルをONNX形式でエクスポートし、MetaTraderのウィザードで構築したエキスパートアドバイザー(EA)で活用します。

価格変動の予測に「状態」という用語を用いるのは都合よく、教師あり学習から強化学習への自然な橋渡しとなります。強化学習においては、「状態」が訓練プロセスの出発点として非常に重要な役割を果たし、その流れは下図に示す構造とよく似ています。

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強化学習には使用されるアルゴリズムによっていくつかのバリエーションがありますが、ほとんどの場合、原理として2つのネットワークを使用します。図の上側に示されているのが方策ネットワーク、下側に示されているのが価値ネットワークです。

強化学習はモデルやシステムの単独の訓練方法として使うこともできますが、前回の記事では、実運用されているモデルに対してより活用されるべきだと主張しました。その場合、探索と活用のバランスが、すでに訓練済みのモデルが変化する市場環境に適応するためにより重要になります。それだけでなく、ロングやショートの判断がどのようにさらに処理され、予測された状態に対して必要な行動の種類を選択するかについても検討しました。


作者: Stephen Njuki