本記事では、MQL5において逆フェアバリューギャップ(IFVG, Inverse Fair Value Gap)検出システムを構築します。このシステムは、直近のバーにおける強気/弱気のFVG(フェアバリューギャップ)を最小ギャップサイズフィルターを適用して識別し、価格との相互作用に基づき、その状態をnormal(通常)、mitigated(解消)、inverted(反転)として追跡します(遠側ブレイクによるミティゲーション、再エントリー時のリトレース(押し戻し)、内側から遠側をブレイクしてクローズすることによるインバージョンを含みます)。また、重複は無視し、追跡するFVGの数を制限します。
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フェアバリューギャップ(FVG)とは、ローソク足間における価格の不均衡またはギャップを表すプライスアクションの概念です。これは、買い圧力または売り圧力によって未充填の領域(空白)が形成された状態を指し、一般的に強気FVG(後続ローソク足の安値が前ローソク足の高値より上)または弱気FVG(後続ローソク足の高値が前ローソク足の安値より下)として観測されます。これらは、価格が後に埋め戻す可能性のある領域であり、サポート/レジスタンスゾーンとして機能します。逆フェアバリューギャップ(IFVG)は、ミティゲーションされたFVG(価格が遠側をブレイクした状態)がその後リトレースされ、さらにその内部からの価格が遠側を超えてクローズすることで反転が発生する現象です。これはトレンド反転シグナルとして機能します。すなわち、ミティゲーションされた強気FVGが弱気へ反転する場合(再エントリー後に価格が安値を下回ってクローズ)、またはミティゲーションされた弱気FVGが強気へ反転する場合(高値を上抜けてクローズ)です。状態は、normal(初期ギャップ)→ mitigated(遠側ブレイク)→ retraced(ミティゲーション後の再侵入)→ inverted(リトレース後に内部から遠側をブレイクしてクローズ)のように進行を追跡します。この中でinverted状態が主要な売買シグナルとなります。
たとえば、ミティゲーションされた弱気FVG(元は下方向のギャップ)においては、価格が再びゾーン内に戻った後に高値を上抜けてクローズすると強気IFVGとなり、買いエントリーをおこないます。この場合、ストップロスは安値の下、テイクプロフィットは固定ポイントに設定されます。逆に、ミティゲーションされた強気FVG(元は上方向のギャップ)では、価格が再侵入後、安値を下回ってクローズした場合に弱気IFVGが成立し、売りエントリーをおこないます。以下に想定される各セットアップの例を示します。
本システムの計画は、最小ギャップフィルタを用いて最近のバーからFVGを検出し、初期化時に過去のFVGを読み込み、価格との相互作用に基づいて状態(normal/mitigated/inverted)を追跡・更新し、重複を無視しつつ追跡FVGを制限し、期限切れのFVGをクリーンアップし、反転を取引対象として扱い、強気IFVGでは買い、弱気IFVGでは売りをおこない、固定の取引レベル、トレードモードおよびFVGごとの取引回数制御、トレーリングストップを適用し、状態や取引ラベルおよびミティゲーションアイコン付きの色付き矩形として可視化することです。
作者: Allan Munene Mutiiria