記事「MQL5で自己最適化エキスパートアドバイザーを構築する(第5回):自己適応型取引ルール」についてのディスカッション

 

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インジケーターを安全に使用する方法を定義したベストプラクティスに従うのは、必ずしも容易ではありません。市場の動きが穏やかな状況では、インジケーターが意図した通りのシグナルを発しないことがあり、その結果、アルゴリズム取引における貴重なチャンスを逃してしまう可能性があります。本稿では、この問題に対する潜在的な解決策として、利用可能な市場データに応じて取引ルールを適応させることが可能な取引アプリケーションの構築方法を提案します。

下の図1では、20期間のRSIを米ドル建ての金の終値(日足)に適用しています。予想されるいずれのRSI水準(30以下または70以上)も、3か月という長期間にわたって一度も観測されなかったことにお気づきでしょう。チャートに描かれたトレンドラインを見ると、2019年9月から2019年12月まで、金価格は明確な下降トレンドにあったことがわかります。

しかし、より注意深く観察すると、この下降トレンドの期間中において、RSIインジケーターはショートポジションのエントリーに必要とされるシグナルを示さなかったことに気づくはずです。

スクリーンショット1

図1:市場環境により指標が想定通りに動作せず、意図しない結果を招く可能性

読者の中には、「期間を調整すれば、標準的な結果が得られるはずだ」と合理的に考える方もいるかもしれません。しかし、期間の調整が常に有効な解決策となるとは限りません。たとえば、複数の銘柄を対象とした分析に関心のあるコミュニティメンバーの中には、特定のクロスマーケットパターンを最も的確に捉えるために、あらかじめ決められた期間を使用しているケースもあり、そのような場合には期間を固定せざるを得ません。

作者: Gamuchirai Zororo Ndawana