等量チャート再訪

Andrey Khatimlianskii | 15 3月, 2016

はじめに

チャート構築の再ボリュームを数えるアイデアはすでに1871年、Richard W., Jr. Arms によって著書 "Profits in Volume, Equivolume Charting" の中に書き著されています。彼の手法を用いて構築されるチャートのバーは異なる幅を持っています。ボリュームが大きいほどバーが広くなるのです。

図1 等量チャート例

いかにもテクニカル分析は、特に株式市場に対しては価格のみならずトレードボリュームも考慮します。数多くのインディケータやボリューム分析に基づく予測方法があります。それに加え、等量チャートが創り出されました。

トレードの実ボリュームに関する情報をトレーダーが持たない外為市場の条件で、等量チャート使用の主張はかなり疑わしいものです。テクニカル分析のその他数多くの方法同様、ボリューム分析は数十年まえの株式市場より効率の悪いものです。それでも、この不安的な市場で安定した利益獲得に役立つ法則性を見出そうとする人をいずれにしても妨げるものではありません。

本稿の目的はもう一つ便利なツール-等量チャート、を付け加えることです。実装される等量チャートは Richard Arms が述べているものとは異なることにご注意ください。われわれの場合、同数のティック.から構築するバランスバーで構成されています。よって、バーは時間(分数)で計算されるのではなく、価格変動数で計算されます。


第1段階-ティック収集

まず、必要なティック履歴を集めます。それはチャート構成に使用されるものです。オンラインチャートオンラインチャートでのみ構築するのは実用的ではないでしょう。履歴分析の可能性を失うかもしれません。それが等量チャート実装の第1段階でティックを収集する理由です。

ここで必要なことは、 ティックコレクター(TickSave)をダウンロードし起動することです。この Expert Advisor は必要な銘柄すべてのティックを csv ファイルに保存します。われわれの『チャートビルダ』はこのファイルからの情報を使用します。

残念ながら、だれもが必ずしもスイッチの入ったコンピュータを持っていて、TickSave を実行してインターネットに接続する可能性があるわけではありません。そこで、この問題を解決する方法を提供したいと思います。もちろん、最新情報を持つ更新済みチャートを完全に取得するわわけではありません。が、マニュアルで更新されたチャートを分析するチャンスは得ます。

よって、有効なティックなしで等量チャートを構築するには、以下が必要です。

数か月(年)分のティックが1件のファイルに格納されます。たとえば、"EURUSD_2008.01.csv" などです。ファイル名の日付は内容とは違いますが、それで構いません。というのも、日付は『チャートビルダ』がこのファイルを見つけるために必要なのです。

そうしてすべての後、ティック履歴を取得します。それの使用方法を確認します。



第2段階-チャート構築

こうして『構築資材』を入手したところで、チャート構築を開始します。

ティック収集を行うほどむつかしくありません。

2008.01.11 02:22:13 EqualVolumeBars EURUSD,M5: < - - - Processed ticks: xxxxx, built full bars: xxxxx - - - >
2008.01.11 02:22:13 EqualVolumeBars EURUSD,M5: < - - - To view results, open the chart "!EqvEURUSDn" - - - >


結果

EA の動作結果が絶えず非標準履歴ファイルに更新されます。チャートが開かれたら、がそれを更新します。すなわち、通常チャート同様(若干の例外がありますが)それで作業ができるのです。-新規クオートが自動で表示されます。

結果の可視化には、私は履歴フォームgaincapital.com をダウンロードしました(残念ながら、私自身で収集していません)。フォーマットしファイルに情報をコンバインするのにたった20分しかかかりませんでした。みなさんも本稿添付の既製のティックアーカイブをダウンロードすることができます。この場合必要なのは、必要なディレクトリにティックを保存することだけです。

以下は2007年11月と12月の EURUSD についての等量チャートです。チャート『周期』(バーのティック数)は任意に選択されています。数値は特定期間のティック平均数の分析にも、その他のデータにも基づいていません。本稿はチャート『周期』選択方法をや情報分析方法を作成することを目的としていません。ツールを作成したいだけです。

結果は、いくらか修正を加えた後で、以下のチャートかご自身のターミナルで確認できます。

図2 等量チャート1本のバーにはティックが5 個あります。



図3 等量チャート1本のバーにはティックが10 個あります。


図4 等量チャート1本のバーにはティックが25 個あります。


図5 等量チャート1本のバーにはティックが50 個あります。



図6 等量チャート1本のバーにはティックが100 個あります。


図7 等量チャート1本のバーにはティックが250 個あります。


図8 等量チャート1本のバーにはティックが500 個あります。


図9 等量チャート1本のバーにはティックが1000 個あります。


また、変数 TicksInBar の値1 を指定することで、1本のバーにティック数1個のティックチャートを取得することができます。


図10  等量チャート1本のバーに1 個のティック

重要なことは、説明されているシステムはティック表示と格納の両方を行うことです。よってティックチャートはトレーダーにとって全値ツールとなるのです。



Expert Advisor EqualVolumeBars の特殊な点

履歴ファイルで作業しているとき、望む結果を直接取得するのを妨げるいくつかの『特殊性』に気づきました。残念ながら、ファイル形式の 'hst' は十分文書化されておらず、ターミナルでの履歴ファイル確認ある語リオズムは十分な説明がありません。それで私はいわゆる『経験則』によって、このトピックを調べなければなりませんでした。

Expert Advisor EqualVolumeBars を作成し検証する間、私は履歴ファイルを確認する基準の一つを見つけ出しました。それは、チャートは同じ時刻のバーを2本持てない、ということです。ティックを処理するとき(特に変数 TicksInBar の小さな値で)、チャートに同じ時刻のバーが複数表示されます。この問題の解決策は簡単です。作成されたファイル(そのためチャートに表示されている)に書かれている時刻はモデル化されたものなのです。表示時刻の真実性が妨げられるとき、私はそれを条件つきにすることにしました。-生成されるすべてのファイルで、周期は 1970.01.01 00:00 から開始し、各バーは次の分となるのです。休日は考慮されません。

よって、等量チャートに表示される時刻はわれわれにとって重要ではないのです。それを分析しても役に立ちません。


もう一つ特殊な点はティックの省略です。

ファイルからティック履歴を読んだあと、この Expert Advisor は通常モードで動作を継続します。-新規クオートが受信されると開始し、それを等量チャートに追加します。MetaTrader 4 ターミナルには以下の特徴があります。:Expert Advisor が前回ティックの処理を終えないと、次のティックを飛ばす。よって等量チャート(特に小さな周期のもの)はいくらか歪み-飛ばされた価格、を抱えます。

私には以下の例がありました。:(O=H=L=C) に等しい全価格のバーが2ティックbハートに表示されました。そしてそれは2ティックバーには現れません。というのも、バー形成条件が価格変化だからです。私は EA は2つの等しい価格間でティックを飛ばし、1価格2ティックのバーを取得したのだと考えます。

まあ、そのようなケースはひじょうに稀で、歪みは小さな『周期』にのみ見られるものです。ただ、問題はありそれに気づく必要があります。



そして最後にお伝えしたいことはひじょうに明確です。参照時刻が変わると、等量履歴も変化する、ということです。

たとえば、2007年12月に開始するチャートを分析するとします。それからもっと見たいと思い、11月分のティック履歴もダウンロードしてチャートを再計算します。11月のティック数は選択した『周期』の倍数ではないのです。結果、12月チャートの表示が変わってしまいます。

まあ、実際にはそれは問題ではなりあせん。ただの特殊性にすぎないのです。しかしそのことを忘れてはいけません。



おわりに

本稿では、等量チャートの作成手順を分析しました。頭数のティックで構成されるバーを持つチャートです。

既製のティック履歴を扱う例を挙げ、絶えず更新されるチャートの設定手順を説明しています。

また、Expert Advisor EqualVolumeBarsで作業をするときに考慮すべき特殊性についても説明をしています。


本稿が便利なツールを紹介し、思考の糧を提供できればさいわいです。